不登校児 教育の場がないのは「権利の保護」の怠り

不登校児  教育の場がないのは「権利の保護」の怠り
不登校児 教育の場がないのは「権利の保護」の怠り

Yahoonewsから引用しました。
長いけど読んでみてください。

世界中のすべての子どもが、心身ともに健康に自分らしく育つための権利を持っています。この子どもの権利の基本は、1989年11月の国連総会で採択された「子どもの権利条約」に定められています。

『こども六法』には、「いじめから子どもを救う」「生きるための世話をする」など、私たち親や周囲の大人が子どもの権利を守るための項目も多く含んでいます。児童虐待やいじめ被害者の自殺などのいたましい事件を繰り返さないため、この本を読むべきは、むしろ大人たちかもしれません。前編「子どもたちへ 嫌な思いをしたら大人に悩みを伝えて」は子どもへのメッセージでした。後半では子どもの権利を守るために、大人のなすべき行動を聞きます。

●パンダ兄妹が受けたネグレクト 「世話をしてもらう権利」

 やせ細ったパンダの兄妹が帰ってこない親を待ちわびる、というイラストで、ネグレクト(育児放棄)が刑法の「保護責任者遺棄」罪に当たることを明示しています。

 生きるための世話を受けるのは子どもが生まれ持つ「権利」だという説明に、ハッとされられます。パンダ兄妹は民法の「親権」の項で、大人たちに「何日も食べていない」と訴え、救い出されました。このように「助けてくれる大人は必ずいる。どうかSOSを発信して」という、虐待被害者へのメッセージがそこかしこに盛り込まれているのです。

 子どもは、親から受けた暴力やネグレクトを「自分が悪いことをしたので、お仕置きを受けている」などと考え、虐待だという自覚を持てないことも多いのです。山崎さんは「自分の受けている行為が虐待だと認識するだけで、事態は変わるかもしれません。実際に小学生が警察に訴え出て、親が逮捕されたケースもあります。命を守るために本を活用してほしい」と話します。児童相談所の全国共通ダイヤル「189」など、相談窓口の情報も記載しています。

 また同書では、学校と教師、保護者らが協力して、いじめの早期発見や予防に当たる義務も説明。山崎さんは「いじめから子どもを救うことも、大人の義務であり、責任です」と強調します。
「法律でダメだからダメ」では不十分 法律がある理由を考えて
 山崎さんは「『こども六法』を、物事を許可したり禁止したりの判断基準に使いたいという保護者の声をしばしば聞きます。しかし、例えば『法律で禁じられているから、人を殴っちゃダメ』とだけ教えても、効果は半減してしまいます」と語ります。

 なぜわざわざ法律で、暴力を禁止しなくてはならないのでしょうか。法律は何を守ろうとしているのでしょうか。こうした背景や理由を考え、納得して初めて、子どもたちは「ルールを守ろう」と心から思うようになるのです。

 「法律が作られた理由を考えるようになれば、時代に合わない法律は変えよう、という発想ができるようになり、市民社会のリテラシーも高まります。本書は『ルール』として使うより、考える力を付けさせるツールとして使ってほしい」

 また、親が子どもに課すルールの多くは、親子間で取り決めた「契約」に近いとも指摘します。ゲームを買ってあげる代わりに、決められた時間を守って遊ぶ、部屋を与えたら片付ける、などなど。親が子どもを叱るのは、「事前に取り決めた契約を守らない」と感じた時、というわけです。

 「子どもとの関係に『契約』という考え方を持ち込むこと自体は、悪いことではないと思います。ただ、衣食住の提供や教育を受ける権利といった、憲法で定義された人間の権利は、生まれながらに持っているもので、義務の見返りに与えられるものではないのです」
子どもの権利にもっと意識を 不登校の子も学ぶ権利がある
 山崎さんは、子どもを取り巻く大人たちや教育現場、ひいては日本の社会全体が「子どもの人権を尊重していない」と感じていると言います。

 電車内でベビーカーに白い目を向けるだけでなく、最近は赤ちゃんを支える抱っこひものバックルを外すという悪質な事件も起きています。「子どもに対して社会があまりにも非寛容で、国の経済的支援も薄い。このため、親にかかる負荷が大きすぎて、子どもを自分の所有物だと勘違いしたり、虐待したりしてしまうのではないでしょうか」

 子どもの人権に対する意識は、教育政策を考える上でも重要だと、山崎さんは言います。

 9月1日の「いじめ自殺」問題などが注目を集める中、2017年には不登校児らに多様な学びの場を提供することを目的とした、教育機会確保法が制定されましした。

 しかし、法施行後、世間では「学校に行かなくてもいい」ことだけが強調され、子どもたちの「教育を受ける権利」は置き去りにされがちです。山崎さんは「不登校の子どもたちに、学校と代わる教育の場を提供しないのは『権利の保護』を怠ることだと、大人は肝に銘じる必要があります」と語ります。
子どもの権利意識が大人を変える
 同書は子どもたちに「権利を主張する時は、法律に基づいて説得力のある説明をする」よう求めています。山崎さんは「もちろん大人には、子ども以上に説得力のある説明が求められています」と言います。

 しかし、周りを見回せば、大人たちが子どもに論理的な理由も示さず、ルールを押し付けるケースが目につきます。多くの学校現場では今も、「伝統」だからと危険性が指摘されている組体操を続けたり、スカート丈など服装や髪形について、必要以上に厳格な校則を押し付けたりしています。「例えばスカート丈なら、学校側が生徒と協議して決めるのが民主主義的な姿です。『階段の踊り場で、下からのぞき込まれない長さは何センチ』などの科学的根拠を提示するのも面白いと思います。しかしこうした手続きには手間がかかるので、管理者がトップダウンでルールを決めてしまうのです」

 子どもたちが正しい権利意識を身につければ、大人たちのこうしたやり方は通用しなくなります。部活動でも、指導者が体罰を加えていれば、証拠を集めて外部へ被害を知らせる部員が出てくるでしょう。親子関係でも、虐待や過干渉といった人権侵害を止めるため、行動を起こす子どもが増えるかもしれません。山崎さんは言います。

 「子どもたちが法律について考える力を身に着けることは、大人たちの意識をも変えるきっかけになるかもしれません」

取材・文/有馬知子 イメージ写真/鈴木愛子

山崎聡一郎

1993年埼玉県生まれ。教育研究者、写真家、俳優。Art&Arts代表。慶応大卒、一橋大大学院社会学研究科修士課程修了。修士(社会学)。「法教育といじめ問題解決」をテーマに研究活動と情報発信を行う。劇団四季「ノートルダムの鐘」に出演するなど、ミュージカル俳優としての顔も持つ。今後は「こども六法」の出張授業などのほか、成人年齢の引き下げを含む2022年の民法大幅改正に向け、同書の改訂準備も進める予定。
*
*
*


 
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

店舗・企業情報

店名

微笑みカウンセリングルーム

住所

〒880-0927
宮崎県宮崎市源藤町原田368-1
串間ビル201

TEL

080-4312-0040

営業時間

10~19

定休日

不定休

URL

http://hohoemi.miyachan.cc/

コメント

相談料  面談 初回2時間3000円 2回目以降10分500円 60分を目安とする 出張面談 応相談可 高校進学相談(当事者の私の娘を交えての面談は1000円) ★微笑みサロン:月3回~4回開催:日程はHP.amebaブログ。FB(微笑みカウンセリングルーム)インスタグラム(4019bsasu)にて告知:13~16時(参加費1人500円)★

削除
不登校児 教育の場がないのは「権利の保護」の怠り
    コメント(0)